2021.10.28大一番の後は勝てない、だけではない。露呈した今のマドリーの課題 vsオサスナ

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ターンオーバーを採用した

レアル・マドリードは大一番の後に弱い。そんな印象がある。クラシコなど強敵相手に価値ある勝利を手にした次の試合、何故か勝ちきれない。結果からいうと今日もそうなってしまった。カルバハルが先発に復帰した一方、フェデが1~2週間の離脱。モドリッチは完全休養を与えられ、負傷が危ぶまれたクルトワは何事もなく先発でひと安心。クラシコ終盤で足をつっていたヴィニシウスも休ませれば良いのに。スターティングイレブンを見た時に私がそう感じていた時点で、選手はもちろんサポーターもこの一戦、油断していた。オサスナは5バックでゴール前に待ち構え、カウンターでワンチャンスを狙うゲームプランだ。2トップを組むのは昨季エイバルで大爆発したキケと、大怪我を乗り越えた闘志溢れるチミーアビラ、この2人は脅威を与え続けた。▼前半はヴィニシウスの突破から何度かチャンスを作るも決定機はほぼなく、そのヴィニシウスもスペースがないためクラシコほどの優位性を作ることが出来ない状況だった。▼後半に入り、最初のチャンスを作ったのはオサスナだった。マドリーのコーナーキックからこぼれ球を拾ったキケが起点となり、アビラへスルーパス。カルバハルの寄せが甘かったためアビラも自分で行けたシーンであったが、クロスを選択。その右サイドからのクロスにモンカヨーラが合わせた。シュートはポストに助けられた。ここからやや試合がオープンになる。ミリトンの無回転ミドルはGKに防がれ、ヴィニシウスの左斜め45度からのミドルも僅かに外れる。依然、決定機は作れない。ロドリゴとヴィニシウスを活かしたカウンターが数回発動するも、なんせオサスナ守備陣の集中力が高く、ギリギリで防がれる。マドリーは両サイドバックアザールを投入しサイド攻撃の頻度も増えるが最後まで結果的なゴールチャンスは作れなかった。▼またしても大一番の次の試合を取りこぼした。また、今シーズンやや気がかりだった引かれた相手を崩す攻撃バリエーションの少なさの問題点が露呈した。ヴィニシウスのブレイクは大きな武器だが、そこしか突破口がない。この試合を通して、左サイドからの攻撃が39回、右サイドは9回だった(筆者統計)。先発した右サイドのアセンシオにも問題はあった。私はアセンシオは中央での起用が適していると思う。マジョルカ戦で見せたアセンシオの2列目からの飛び出しとか、右サイドからのクロスに頭でベンゼマが合わせるとか、得点のバリエーションを増やすことが求められる。再現性がキーワードだ。再現性のある得点パターンがもう1つ2つ必要だ。これはマドリーがリーガを制するうえで必要条件であって十分条件だ。つまり、逆にここを改善出来れば今季のリーガ王者はマドリー以外に有り得ない。イアリア人指揮官は試合後、今日のチームが好きだったと語るが、全てはアンチェロッティにかかっている。

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現在の攻撃はヴィニシウスがいなければ成り立たない

写真はレアルマドリード公式HPより