2021.12.2苦しみ抜いてもぎ取った勝ち点3 vsアスレティック・ビルバオ

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ビルバオソシエダインテルアトレティコシーズン中盤の山場を迎えているマドリーは前節セビージャ相手にクラック「ヴィニシウス」のゴラッソで何とか勝利した。その試合から、右サイドバックのカルバハルをルーカスバスケスに変更したのみでイレブンを組む。過密スケジュールだが良い状態のチームをいじらないという方針のアンチェロッティの策が伺える。

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対するアスレティックは好調で、3日前マドリーがセビージャに2失点を食らわせ、リーガ最少失点数チームになった。

4-4-2でブロックをつくる堅いアスレティック守備陣を相手にマドリーは最初にビッグチャンスをつくる。起点はやはりヴィニシウスだった。左サイドワイドでロングボールを受けるとカットインで仕掛けてPA隅へ、そこから右足で低めのクロスをあげると、ぴったりベンゼマの動き出しと合いシュート。アスレティックのスペイン代表GKウナイシモンに防がれるも、ヴィニシウスとベンゼマ二大エースの息のあったプレーを見せる。

しかし20分代に入るとアスレティックが主導権を握る。ビルドアップから低い位置ながらカゼミーロの脇のスペースを取ると、そこからイニャキのスピードを活かすロングボールでルーカスバスケスの裏を取る。ミリトンのカバーとブロックで難を逃れた。さらに、右サイド低い位置からのFKにゴールエリア内でラウールガルシアが至近で合わせるもクルトワのスーパーセーブ。マドリーのDF陣が何とか耐え凌ぐ。

悪い流れながらも前半終了間際、カゼミーロのフィードを左サイドワイドで受けたヴィニシウスがカットインイン。モドリッチに当ててワンツーでアセンシオに繋ぐ。アセンシオがミドルを放つと、最終的にベンゼマの元に来たこぼれ球を押し込んで先制した。

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後半に入ると、アスレティックは右サイドバックにデマルコスを投入する。ヴィニシウスの仕掛けによりイエローをもらい右サイドが2人とも警告を受けていたこともあっただろう。アスレティックは後半、右サイドを起点に攻撃を仕掛ける。主導権を握っていたのはアスレティックでマドリーは堅い守備に決定機を作れない。

60分縦パスをカゼミーロの脇のスペースで受けたラウールガルシアからワンタッチでパスが繋がり、ボールは再び右に流れたラウールガルシアの元へ。中央に折り返すとゴール前に走り込んだダニガルシアが合わせる。しかしルーカスバスケスがスライディングでブロックし何とか免れた。このシーン、ダニガルシアにマークを着いていたのはモドリッチだった。右サイドラウールガルシアが流れた時、ダニガルシアがスプリントをかけゴール前に走り込むも、スピードでモドリッチは着いていけていなかった。モドリッチ疲労が見えていた。ここで代えてもよかった。後に、モドリッチがボールロストをし、イニャキがスピードを活かし1人で持ち込みカウンターを仕掛けられた。モドリッチが自らフルダッシュモドリッチ警告の代償を払ってピンチを脱したが、この危険なシーンも、モドリッチの苦しいスプリントも、警告もフェデの投入を急げば回避出来た。モドリッチの換えはいない。そのため疲労のマネジメントを徹底して欲しい。とはいえ、直後にモドリッチもクロースも下がっている。気がかりなのは警告4枚でリーチのカゼミーロだ。アンカーを担えるサブは特に乏しくソシエダ戦でカードを貰うとマドリードダービーの出場が出来なくなる。どちらの試合にもカゼミーロは欠かせないため心配だ。

話をこの試合に戻す。依然アスレティックペースで試合が進む。前半のラウールガルシアのシーンと左右反転同位置のフリーキックから再びゴールエリアでヌニェスが合わせる。マドリーは前節セビージャ戦のCKからの失点といい、フリーキックからのフリーで合わせられるピンチといい、セットプレーにつくづく弱い。アンチェロッティが試合後にセットプレーの守備について課題と挙げていた。マドリーはCK時、主に人に付くのではなくスペースに入っている。これが不正解という訳では無いが、何かしらやり方を変えなければ、今後セットプレーで痛い目をみることになるのは明白だ。

アスレティックは攻勢を強める。スローインを受けたサンセットがカゼミーロと入れ替わると、ドリブルで中央を強引に突破してGKと一対一に。しかしまたしてもクルトワが防いだ。もはやこのシーン、クルトワが破られる気がしなかった。頼もしい守護神だ。その後はミリトンの顔面シュートブロックや、クルトワの安定したパンチングなどでことごとくアスレティックの得点機会を防ぎきった。この試合アスレティックの攻撃は右サイドから16回、左サイドから5回と特に後半から右サイドの攻撃が狙いだった。マンディが何度か破られたものの、最後の最後の粘り強さを見せたマドリー。特にMOMのクルトワは文句なしの選出だ。また、ヴィニシウスの献身的な守備もあった。ヴィニシウスは謙虚で献身的だ。本当にサポーターからも愛されている。

これでセビージャ戦、アスレティック戦と2連勝。2位アトレティコとは暫定7ポイント差。公式戦は7連勝。しかし、この佳境はまだま五合目あたり。まずはまたしても中2日の大一番。ラ・レアルの本拠地、要塞アノエタに向けて休んではいられない。


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写真はレアルマドリード公式HPより

 


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2分10秒からドリブル指導

謙虚なヴィニシウス、この学ぶ姿勢はマドリーで世界一の選手にもなれるだろう。